VPNを選ぶ上で重要なのが、通信速度。製品よって大きなばらつきがあります。そんなVPNの通信速度を一つ一つ測定した結果を一覧で紹介します。

通信速度の比較データ(成績一覧)

 VPN無しの状態との速度の変化と、Ping値を掲載しています。
 ダウンロード速度順に並んでいます。

ソフト名ダウンロードアップロードPing値計測日
Private Internet Access+12.6%+17.9%118%増2018年2月18日
ExpressVPN-4.1%-48.0%132%増2018年2月18日
NordVPN-14.9%-17.5%124%増2018年2月18日
Webroot WiFi Security+52.5%+84.1%20.7%増2019年5月21日
ノートンWiFiプライバシー-67.7%+15.8%109%増2018年2月17日
AVAST SecureLine VPN-69.7%-10.8%112%増2018年2月17日
カスペルスキーセキュアコネクション-69.5%+0.2%233%増2018年2月17日
TunnelBear VPN-70.3%-35.8%127%増2018年2月25日
Hide my Ass-70.8%-6.6%191%増2018年2月17日
フリーWi-Fiプロテクション-87.1%-21.3%84%増2018年2月19日
セカイVPN-92.3%-76.0%180%増2018年2月21日
WiFiセキュリティ(Hotspot)-99.0%-55.2%8220%増2018年2月17日

計測方法

 マシン:Windows 10 Home 64bit Core i5-6600 メモリー8GB
 都内から各VPNの「日本」サーバーに接続し、www.speedtest.netのWindowsアプリを使い「atw2n」サーバー(横浜)を利用して速度を5回計測し、その平均値を採用。VPN無しで計測した時との速度の変化率を掲載しています。

速度を比較する上で重要なポイントはココ

 速度にばかり目が行きがちですが、VPNを介して快適にインターネットを利用する上で更に重要なポイントがあります。

 それは「Ping値」です。

 Ping値とは応答速度(反応に掛かる時間)を表す数字で、ms(ミリ秒)という単位で表されます。
 このPing値が大きくなると、例えばサイトを見るときにページの表示開始が遅くなったと感じます。リンクをクリックしてからページが表示されるまでに、タイムラグが生じます。

Ping値が大きいと遅く感じる

 大容量のダウンロードをするのであればダウンロード速度が重要ですが、ウェブサイトを閲覧するといった一般的な使い方であれば、Ping値が小さいものを選んだ方が快適です。一定以上の速度があれば、Ping値が快適性を左右します。

 私の計測環境では、VPN無しのPing値が9ms程度でした。「快適」と感じるVPNは20ms以下、25msを越えるとややストレスに感じました。

速度が速くて快適なVPNは?

 速度が速く、また実際に使ってみて快適に使えたVPNを紹介します。
 なお計測値が良かったPrivate Internet Accessはセキュリティ上の懸念があるため除外しました(詳しくはレビューにて)

ExpressVPN

 私がテストした中では最も快適に使えるVPNでした。

 ネットサーフィンが快適なのはもちろん、速度低下も小さいので大容量のダウンロード・アップロードをする人におすすめです。

NordVPN

 速度、使用感ともにExpressVPNと比べるとやや劣るものの、VPN無しの通信とほぼ遜色ない使用感で使えます。

 操作画面、サポートともに日本語には非対応。

ノートンWiFiプライバシー

操作画面、サポートともに日本語対応です。

 速度低下は上で紹介した2ソフトと比べると大きいものの、一般的なネットサーフィンなどの用途では速度低下を感じることはありません。Ping値も優秀なので快適に使えます。

 値段もお手頃なので、コスパの面でも優れています。