日頃からVPNを利用してネットをしていると、極々稀ではありますが「アクセスできないサイト」に遭遇します。VPNで見られないサイトがあるという問題について解説します。
なぜVPNをブロックするのか
まず、どうしてVPN接続でのアクセスを拒否するサイトがあるのか、その背景にある事情を紹介します。
権利関係の「大人の事情」
VPNで見られないサイトについては後で具体例を紹介しますが、動画や音楽コンテンツを扱うサイトに多いです。
こうした著作権コンテンツは、配信する国を指定しているケースが多いです。例えば音楽のPVを公式にYoutubeで配信する例が最近多いですが、こうしたコンテンツは配信先の国を限定しているケースが少なくありません。
日本のアーティストの場合、海外からのアクセスでは閲覧できないように設定しているケースが多々あり、「この動画は、お住まいの国では公開されていません。」というエラーメッセージが表示されることがあります。
VPNを利用することでアクセス元の国を「偽装」できるため、契約上配信できない国にいる人がそのコンテンツにアクセスしてしまうリスクが発生します。そうした事態を防ぐための予防策として、VPNをブロックするケースがあるようです。
匿名性を盾にした悪用を防ぐため
VPNはアクセス元を偽装することができ、利用することでユーザーのプライバシー保護に貢献できます。
ですが、そうした秘匿性を悪用して「悪さ」をする連中がいるのも事実です。例えば、他人のクレジットカード情報を使って高額な商品を購入するような事件は少なくありません。
フリマサイトや通販サイトでVPN接続を拒否しているケースでは、そうした犯罪行為を防ぐ目的があるようです。
なお、VPNを使うことで、犯罪行為を完全に秘匿できるわけではありません。捜査は難しくなるものの、VPNを悪用した多くの犯罪者が国内外で逮捕されています。
アクセスできない主なサイト
VPN接続で利用できない主なサイトを紹介します。
なお、必ずしも全てのVPNでアクセスできないというわけではなく、アクセスできるVPNがある場合もあります。
- radiko
- メルカリ
- TVer
- amazonプライムビデオ
メルカリについては私が確認したところでは、カスペルスキーではダメでノートンWiFiプライバシーやExpressVPNでは問題なく使えました。
VPNでないと見られないサイトもある
VPN接続でアクセスできなくなるサイトがある一方、VPNを利用することで見られるようになるサイトも存在します。
ウェブサイトの中には、特定の国からのアクセスをブロックしているものもあります。例えば当サイトが利用している国内サーバー大手の「さくらインターネット」のレンタルサーバーには、国外からのアクセスを拒否する機能が付いています(当サイトは海外からもアクセスできます)
VPNは接続元の地域を偽装することが出来るため、特定の国からのアクセスをブロックしているサイト、あるいは特定の国からしか閲覧できないサイトにもアクセスできるようになります。