HIDE MY ASS(HMA)は個人向けセキュリティソフトで世界シェア1位のアバストが提供するVPNです。PC、スマホなどマルチデバイス対応。

 このVPNの最大の特徴は、接続先として選べる国の多さ。他のVPNがせいぜい15カ国程度なのに対し、HMAは190カ国から選ぶことができます。

HIDE MY ASSの評価(総評)

提供元は?

接続中の画面

 「HIDE MY ASS」はチェコのセキュリティ会社、アバストが提供するVPNです。

 アバストは日本でも「無料ウイルス対策ソフト」のブランドとしても知られていますが、無料でソフトを配布して有料ソフトの購入につなげる「フリーミアムモデル」でシェアを拡大し、個人向けのWindows用セキュリティソフトでは世界シェア1位の会社です。

 HIDE MY ASSはそんなアバスト社が提供しており、提供元の信頼性という点では問題無いでしょう。

 ちなみに、Hide My Assというのは「私の尻を隠せ」という意味で、日本語に訳すとなんだか怪しいソフトに見えてしまいます(苦笑

実測した通信速度

Ping値ダウンロードアップロード
HMA!25.0ミリ秒40.57Mbps35.07Mbps
ソフト無し8.6ミリ秒138.93Mbps37.56Mbps
増減16.4ミリ秒悪化70.8%悪化6.6%悪化

 東京から日本のサーバーに接続し、speedtest.net(at2wn)のスピードテストで計測した数値です。5回計測した平均値を掲載しています。

 Ping値の計測結果が悪かったことからも分かるように、ウェブサイトの表示が若干「もっさり」したような感じがありました。価格が高いので、もう少し頑張ってほしいなと思います。また、ダウンロード速度の低下もやや大きかったです。

接続先

 HIDE MY ASSの最大のメリットは接続先の多さです。

 日本やアメリカ、中国、EU各国などの主要国はもちろん、イラクや北朝鮮、ソマリアといった国も含め「190カ国以上」の接続先から自由に選ぶことが可能です。

「北朝鮮」も選べる

機能の詳細

 各機能を詳しく解説します。

インスタントモード

 自分が今いる所在地から最も近いポイントを自動で探し、そこにVPN接続するモードです。東京にいる私が使うと、当然「Japan,Tokyo」につながります。

 接続先が近ければ通信速度も速くなりますから、速度優先で使う場合はこのモードを利用するのがおすすめです。

接続先モード

 自分で任意の接続先を選んでVPN接続できるモードです。

接続地を選ぶメニュー

 上でも紹介したように、HIDE MY ASSは190カ国以上から接続先を選ぶことが可能で、その中から自由に選ぶことが出来ます。例えば北朝鮮やソマリアといった国を選ぶこともできます(遠いところを経由すると速度は低下する)

 例えばソマリアや北朝鮮を選ぶと300Kbps以下、韓国ソウル経由は距離が近いせいか7Mbps出ることもありYoutubeでの動画視聴もHD画質で可能でした。

接続中の画面

自由モード

 「一番近い言論自由国からウェブにアクセス」できるモードです。言論の自由の無い国にいる人向けの機能です。

 では、日本の東京にいる私がこの機能を使うとどこに繋がるのか。何回試してもアメリカ・シアトルが接続先として選択されました。謎です。

「自由モード」の画面

KILL Switch

 VPNの接続が切れてしまった際に、自動でインターネット接続を遮断する機能です。知らず知らずのうちにVPNが落ちていたという事態を防ぐことができます。

 初期設定では無効になっており、設定画面から操作することで有効にできます。また、アプリケーションごとに適用するかどうか指定することも可能。

設定画面