カナダの会社が提供するVPNです。熊の絵がかわいいです。

 有料版に加え、月500MBまで使える無料版があります。通信品質は共通で、一般的な有料VPNと遜色ないレベルです。ネットサーフィンも快適です。

 無料版はメールアドレスの登録のみで利用でき、有料版はカード決済やビットコインで購入できます。

TunnelBear VPNの評価(総評)

提供元は?

 カナダのトロントに本社を置くTunnelBear Inc.社が提供しています。2011年にRyan Dochuk氏とDaniel Kaldor氏が共同で設立したスタートアップ企業です。月500MBという容量制限はありますが、有料版と遜色ない通信品質で「無料版」を提供することでユーザーを集めています(有料版は容量制限無し)

 256ビットの暗号化やログの不保持をプライバシーポリシーに掲げています。なお、公式サイト・操作画面・サポートいずれも日本語には対応していません。

インストール画面 熊の絵がかわいい

実測した通信速度

Ping値ダウンロードアップロード
TunnelBear20.0ミリ秒33.87Mbps32.41Mbps
ソフト無し8.8ミリ秒113.95Mbps50.46Mbps
増減11.2ミリ秒悪化70.3%悪化35.8%悪化

 Windows PCでの計測結果です。
 ほかの有料VPNと遜色ない使用感です。Ping値(遅延)も少なく、速度についてもネットサーフィンや動画鑑賞を問題なくこなせる水準でした。

 ただ、価格を考えると有料版は通信品質に対して少し割高かな、というのが正直な感想です。同価格帯のExpressVPNの方が日本サーバーの通信品質はもう一段良いですし、半額かつ日本語版があるノートンWiFiプライバシーと遜色ないです。

 無料版については、他の無料VPNと比べてもかなり通信品質は良いです。

容量制限をオーバーした画面

接続先

 無料であるにもかかわらず、日本を含む23カ国から自由に選んで接続することが可能です。

 2018年2月末時点では、
 アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、日本、オーストラリア、フランス、イタリア、オランダ、スウェーデン、スイス、アイルランド、スペイン、シンガポール、ノルウェー、デンマーク、ブラジル、メキシコ、香港、ルーマニア、ニュージーランド、インドの22カ国を接続先として選択することが出来ます。

機能の詳細

 各機能を詳しく解説します。

VigilantBear

 他のVPNソフトでは「キルスイッチ」と呼ばれている機能です。VPN接続が切れてしまった際の通信を遮断します。遮断した上でVPNの再接続を試みるところまでやってくれるのが「VigilantBear」の特徴です。

 なお、初期設定では無効になっています。

設定画面

GhostBear

 データの秘匿性を高める機能です。政府や企業、ISP(インターネットサービスプロバイダ)から検出されにくくなると謳っています。

 通信にスクランブル処理をする仕組みです。通信速度は低下するとの注意書きがあります。